精神科専門医 第9回36番 リエゾン

今回は第9回36番です。


類題:精神科専門医 第9回97番 リエゾン

第9回の97番でも出題されていましたが、ステロイド精神病についての設問です。
精神科医がステロイドの調整をするケースは緩和ケア領域、もしくはステロイド精神病の患者の主治医になった場合などでしょうか?


正解は bです。


解説

a.c.d.e

ステロイド精神病の症状としては、気分障害(躁状態、抑うつ状態)、幻覚、妄想、せん妄が出現すると知られています。
幻視は幻覚、被害妄想は妄想、抑うつ気分は気分障害に含まれることはすぐにわかると思います。
せん妄は意識障害をベースとした様々な精神症状を呈する状態であることを知っていれば、意識障害を起こすことも理解できるでしょう。

b

保続は前頭葉機能障害の症状です。
これは、前頭側頭型認知症や脳卒中、外傷などで前頭葉機能障害が生じることで出現する症状です。
話の切り替えができずに同じことを言い続けるなどの症状で、例えば、MMSEで日付を質問すると、その後の別の質問でも日付を答え続けるといった感じです。




今回はステロイド精神病の症状についての問題でした。
ステロイド精神病で絶対に保続が起きないのかと言われると、「100%起きない!」と言い切る自信はありませんが、その他の症状が明らかにステロイド精神病で生じるものなので正答はしやすいのではないかと思います。
ステロイド精神病に関しては精神科専門医 第9回97番 リエゾンでも扱っており、一度勉強しておけば得点しやすいのではないかと思います。

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