精神科専門医 第9回44番 精神科薬物療法

第9回の44番の問題です。精神科に限りませんが、薬剤を使用する際には禁忌、慎重投与における知識を持っておく必要があります。てんかん患者に用いることのできない抗うつ薬を選ぶ問題です。

正解は d です。

解説
てんかんに禁忌の薬剤は多いため覚えきることは難しいかもしれません。実際に向精神薬においても、けいれん閾値を下げるなどの理由で慎重投与になっている薬剤も少なくありません。しかしながら、少なくとも「禁忌」の薬剤については整理しておく必要があるでしょう。
向精神薬において、てんかん関連で添付文書上で禁忌と記載されているものを以下に提示します。


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抗うつ薬
マプロチリン(ルジオミール®)…てんかん等の痙攣性疾患

気分安定薬:
炭酸リチウム(リーマス®)…てんかん等の脳波異常のある患者
ーーー(表)ーーー

このほかにも、緑内障や前立腺肥大、心筋梗塞などの疾患においては禁忌となる薬剤も多いですね。これらのサマライズも作成する予定ですが、処方をする際には注意して既往歴の確認をすることが大事です。

注※抗コリン作用、抗ヒスタミン作用のある薬剤は痙攣を悪化させることがあり一般に注意が必要とされます。抗アレルギー薬ではケトチフェン(ザジテン®)が禁忌とされています。しかしながら、同じく抗コリン作用のある抗うつ薬であるパロキセチンやその他抗精神病薬、抗ヒスタミン作用の強い抗アレルギー薬などでは禁忌と指定されているものはなく、一概に線引きされているわけではありません。
そのような点から、一律に薬理学的作用に詳しいだけでは正答は難しく、やはり各論的にまとめておく必要があると考えられます。

第9回 解答一覧


目次です。各記事まとめもあり。

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