気分障害に関する問題の解説です。
今回の問題は第9回の25番です。
参考:こちらは統合失調症の予後因子に関する問題です。
参考:こちらは統合失調症の予後因子に関する問題です。
正解はb.dです。
さて、上記の統合失調症の予後因子と同様の出題パターンの問題です。
この問題に関しては暗記が必要になるので、臨床実感に加えてしっかりと暗記しましょう。
この問題に関しては暗記が必要になるので、臨床実感に加えてしっかりと暗記しましょう。
カプラン臨床精神医学テキスト DSM-5診断基準の臨床への展開 第3版 より
予後良好因子 予後不良因子 躁病エピソードが短期間であること 病前の職歴の不良 発症が遅いこと アルコール依存 自殺念慮がないこと 精神病性の特徴 精神疾患や身体疾患を併発していないこと 抑うつの特徴 エピソード間の抑うつの徴候 男性
となってます。
予後良好因子
「発症が遅いこと」は統合失調症の予後良好因子にも「遅発性」とあったため、併せて暗記すると楽ですね。
それ以外のエピソードについては腑に落ちやすい物になっています。
予後不良因子
病前の適応が不良なことやアルコール依存がある場合に予後が不良なのは理解しやすいでしょう。
アルコール依存
特に、臨床実感としてはアルコール依存が並存している場合は、気分の変動が双極性障害の要素か、アルコールによる影響が多いのかが判断しにくくなります。
また、薬剤治療に関しても飲酒に伴う脱抑制で大量服薬されたときのリスクも考えて選択肢が狭くなってしまうことも悩ましいですね。
精神病性の特徴も、単純な気分障害の要素のみよりも予後が悪そうなのは腑に落ちます。
抑うつ
ここで、抑うつの特徴としつこく出現することが気になります。
確かに臨床実感として、双極性障害の抑うつ状態は対応が困難で長引く印象があります。
また、エピソード間に抑うつの徴候があると薬剤治療の選択肢も限られていて対応に苦慮するケースは多いですよね。
男性
男性も予後不良因子になっています。
この理由に関してははっきりした理由があるのか、今後調べてみたいと思います。
この理由に関してははっきりした理由があるのか、今後調べてみたいと思います。
今回の予後因子の問題は精神科専門医 第9回15番 統合失調症でも出題されている通り、精神科専門医の試験としては重要視されているようですね。
もしかしたら、設問が作りやすいだけかもしれませんが・・・。
確かに、実臨床においても患者本人、家族の関心事の一つに予後があります。
当然、はっきりと断定することができなかったとしても、上記の要素を加味した上で「一般論として・・・」と説明が出来ると精神科医として格好良いですね。
第9回 解答一覧
もしかしたら、設問が作りやすいだけかもしれませんが・・・。
確かに、実臨床においても患者本人、家族の関心事の一つに予後があります。
当然、はっきりと断定することができなかったとしても、上記の要素を加味した上で「一般論として・・・」と説明が出来ると精神科医として格好良いですね。
第9回 解答一覧
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