ロゼレムと併用禁忌の薬剤についての設問ですね。
第9回の71番の問題です。
正解は eです。
ラメルテオンは主にCYP1A2、その他CYP3A4、CYP2C族によって代謝されます。
唯一併用禁忌となっているのは、フルボキサミン(ルボックス®、デプロメール®)です。
処方するに当たっては注意しましょう。
※興味があれば添付文書に実際目を通してみてください。
フルボキサミンとの併用で血中濃度がどの程度上がるのかという、驚きのデータが載っていますよ。
では、その他の併用注意の薬剤です。
CYP1A2阻害剤
キノロン系抗生剤などで、この抗生剤は気軽に処方されるため注意が必要です。ラメルテオンの効果が強く発現する可能性があります。
CYP2C9阻害剤
フルコナゾール等のアゾール系抗真菌薬で注意が必要です。
フルコナゾールとの併用でラメルテオンの最高血中濃度、AUCが上昇したと報告されています。
CYP3A4阻害剤
マクロライド系抗生剤、ケトコナゾール等のアゾール系抗真菌薬で注意が必要です。
ケトコナゾールの経口薬は日本では承認されていません。
海外ではケトコナゾールとの併用でラメルテオンの最高血中濃度、AUCが上昇したと報告されています。
マクロライド系抗生剤は不思議なことに、アジスロマイシンはCYP3A4に気を使う必要はないようですね。
クロザピン内服者でもアジスロマイシンは気にせずに投与可能で助かった経験があります。
CYP誘導剤
リファンピシン等とされています。
リファンピシンとの併用でラメルテオンの最高血中濃度、AUCが低下したと報告されています。
※補足
リファンピシンって抗結核薬ですが、それ以外に使われる場面って知ってますか!?
全てではありませんが、数例紹介します!
精神科単科で働いている限りはあまり気にしなくてもよいかもしれません。
しかし、リエゾンでせん妄対応をする場合などは他科の知識をある程度知っておかないと、思わぬところで足元を掬われてしまいます。
・非結核性好酸球症
ER-CAMという併用療法が行われます。
これは、エタンブトール、リファンピシン、クラリスロマイシンの併用ですね。
副作用に気をつけないといけませんね!
・感染性心内膜炎
黄色ブドウ球菌が原因のときは、他の抗生剤の作用を強めるシナジー効果としてリファンピシンが追加投与される場合があります。
・ハンセン病
他剤との併用で使用するようですね。
皆さんもご存知かもしれませんが、リファンピシンに関してこんな研究結果もあります。
続報を待ちわびているのは私だけでしょうか!?
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