リエゾンに関する問題の解説です。
今回の問題は第9回の62番です。
正解はdです。
まずこの症状に関しては、せん妄よりは焦燥感かアカシジアのどちらかを疑います。
では、各設問について考えて見ましょう。
では、各設問について考えて見ましょう。
せん妄
意識障害をベースにした症状です。時間による症状の変動や、背景に感染症や疼痛などの身体負荷を認めるケースが多いです。幻覚や妄想の出現頻度はそれほど多くなく、見当識障害、いらだちなど、注意深く観察しないと見落とします。
治療は、まず原因の治療、そして同時に非薬物療法です。それでも対応困難であれば薬物療法も考慮されますが、基本的にベンゾジアゼピン単剤での治療は増悪させる可能性があり推奨されていません。
a
ファモチジンはH2-blockerです。
この薬剤はご存知の通り「せん妄」の原因になる薬剤です。
実臨床では関係ないと言い切れませんが、今回の設問では関係は無いでしょう。
この薬剤はご存知の通り「せん妄」の原因になる薬剤です。
実臨床では関係ないと言い切れませんが、今回の設問では関係は無いでしょう。
b
シスプラチンは抗がん剤です。
プラチナ系の抗がん剤で、末梢神経障害や腎機能障害を起こします。
神経障害性疼痛と今回の訴えは別物でしょう。
プラチナ系の抗がん剤で、末梢神経障害や腎機能障害を起こします。
神経障害性疼痛と今回の訴えは別物でしょう。
c
ラメルテオンはメラトニン受容体にアゴニストとして作用します。
元々、メラトニンは概日リズムに関与したホルモンで、ラメルテオンはリズムを調整するための睡眠薬として使用されます。
一般的には、睡眠薬としての効果は投与開始後2週間程度かかると考えられています。
その他の睡眠薬とは異なり、睡眠・覚醒リズムを調整する目的の薬剤であり、過鎮静や持ち越し効果は少ないとされています。
しかし、高齢者では日中に眠気の副作用を感じるケースがあることには注意が必要です。
特に、この問題のような症状を呈する原因にはならないでしょう。
※この問題とは全く関係はありませんが、ラメルテオンはCPA3A4に影響する薬剤との併用には注意が必要なことは記憶しておきましょう。
精神科領域の薬剤では、フルボキサミンと併用が禁忌になっています。
元々、メラトニンは概日リズムに関与したホルモンで、ラメルテオンはリズムを調整するための睡眠薬として使用されます。
一般的には、睡眠薬としての効果は投与開始後2週間程度かかると考えられています。
その他の睡眠薬とは異なり、睡眠・覚醒リズムを調整する目的の薬剤であり、過鎮静や持ち越し効果は少ないとされています。
しかし、高齢者では日中に眠気の副作用を感じるケースがあることには注意が必要です。
特に、この問題のような症状を呈する原因にはならないでしょう。
※この問題とは全く関係はありませんが、ラメルテオンはCPA3A4に影響する薬剤との併用には注意が必要なことは記憶しておきましょう。
精神科領域の薬剤では、フルボキサミンと併用が禁忌になっています。
d
プロクロルペラジンはD2受容体アンタゴニストで、制吐目的に使用される薬剤になります。
当然、精神科ではなじみのある副作用、「アカシジア」の原因になります。
当然、精神科ではなじみのある副作用、「アカシジア」の原因になります。
この設問の答えですね。
e
クエン酸第一鉄ナトリウムは鉄欠乏性貧血に使用される薬剤です。
鉄欠乏→フェリチン低値とレストレスレッグズ症候群(むずむず足症候群)が関与しているため、今回の設問に登場したと考えられます。
この薬剤が上記症状の誘引になることは考えにくいですね。
今回の設問は、問題文の症状が「アカシジア」であることと、dの選択肢の薬剤がD2受容体アンタゴニスト作用があることを知っていれば簡単に正解できます。
この問題は絶対に落とせませんね!
第9回 解答一覧
目次です。各記事まとめもあり。
この薬剤が上記症状の誘引になることは考えにくいですね。
今回の設問は、問題文の症状が「アカシジア」であることと、dの選択肢の薬剤がD2受容体アンタゴニスト作用があることを知っていれば簡単に正解できます。
この問題は絶対に落とせませんね!
第9回 解答一覧
目次です。各記事まとめもあり。
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